全国的にも珍しいオニバスの生息地です

2020年7月13日

全国的にも珍しいオニバス(鬼蓮)の生息地です

「なばなの里」では毎年8月後半ごろから9月末にかけ、紫色をした花を咲かせます

毎年、8月後半ごろから9月末にかけ、紫色をした花を咲かせ、浮遊生の種子をつけ、水面に浮遊性のピンク色の種が浮いている姿を観ることができます。絶滅危惧Ⅱ類(VU)。夏ごろに巨大な葉を水面に広げ、大きな葉は直径2メートルにも達するそうですが、なばなの里のオニバスは大きくてもまだ50cm~60cm程度です。

三重県内でご鑑賞いただけるのは「なばなの里」
2016.9月現在、希少種「オニバス」絶滅危惧Ⅱ類(VU)開放花は紫色で半開き状態で咲き、晩秋に大型のとげの多い果実をつけます

【希少種「オニバス」三重県・なばなの里】生育中の絶滅危惧2類に指定されている大変貴重な「オニバス」。大型の浮葉性一年生の水草で、植物全体に鋭い尖った表面のトゲや細かく入ったシワなどがあり、開放花は紫色で半開き状態で咲き、晩秋に大型のとげの多い果実をつけます。「なばなの里」は、平成16年(2004年)当時、環境保護に積極的に取り組む活動の趣旨に賛同し、野生株から採取した種子3株を「なばなの里」で育て、2016年現在、139株を確認しました。

引用元:三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > オニバス(鬼蓮)http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/82993046680.htm


ため池などの流れのない水面に、直径1メートルを超える巨大な葉を浮かせる水草。葉や葉柄など植物体の表面全体に大きなトゲ が生えていることから「鬼」の名がついています。(2016年9/6:なばなの里撮影)


「ハス」の名はついていますが、ハス科ではなく、スイレン科に属しています。毎年、種から芽を出す一年生 の草本。


春先に出る幼い葉は、矢じりのような形をしていますが、成長ととも にハート型から円形へと変化しつつ、巨大化していきます。最終的には、直径が2メートルを超える葉も見られることがあります。1メートルを超える巨大な葉をつける植物が一年草であることは驚きです。


夏から秋(8月から10月)に、水面に直径4センチほどの紫色のスイレンに似た花をつけますが、葉の大きさに圧倒されて目立ちません。


これとは別に、自 家受粉(じかじゅふん)で確実に種子を残すため、花びらの開かない閉鎖花(へいさか)を水中に多数つけます。


種子は、球状で種衣(しゅい・種子を包む皮) の浮力でしばらくは川面に浮いて移動し、種衣が劣化すると水中に沈んでいきます。オニバスの種子は発芽まで永い眠りにつくことがあり、数十年近く確認され ていなかった津市内のため池で平成16(2004)年に自生が確認された例も知られています。


オニバス(鬼蓮)は、アジア東部(日本・中国)からインドにかけて分布が知られていて、日本では本州や四国、九州のやや富栄養化(ふえいようか)した湖沼(こ しょう)や河川で見ることができます。


しかし、湖沼の埋め立てや河川改修、そして水質の悪化から近年減少が進み、国のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に、三重県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類および三重県指定希少野生動植物種に指定されています。


県内では、桑名市・津市・志摩市で姿勢が確認されていますが、自然状態での発芽が毎年確認できる自生地はありません。


三重県総合博物館には、実物の葉を樹脂封入(じゅしふうにゅう)した標本 ※3と実物の葉をモデルに樹脂で製作したレプリカ標本収蔵されています。 


国のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類:減少要因が今後も作用し続ける場合、近い将来に絶滅の危険性がきわめて高い種(絶滅危惧Ⅰ類)となるものに指定されています。


三重県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類:ごく近い将来、野生における絶滅の危険性がきわめて高い種に指定されています。


三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > オニバス(鬼蓮)
http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/82993046680.htm


「なばなの里」は、オニバス再生に希望の光が見えてくるよう、今後も豊かな自然や美しい花々、尊い植物を守り、次の世代に残していくための取り組みをつづけてまいります。


(2016年9/6:なばなの里撮影)


(2016年9/6:なばなの里撮影)

三重県総合博物館 ホーム―ページ内の記事より抜粋 三重県総合博物館 > コレクション > スタッフのおすすめ > オニバス(鬼蓮) Euryale ferox https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/MieMu/82993046680.htm

なばなの里で絶滅危惧種の自生
開放花は紫色で半開き状態で咲き、晩秋に大型のとげの多い果実をつけます

「なばなの里」(所在地:三重県桑名市長島町駒江)におきまして、三重県のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類および三重県指定希少野生動植物種、国のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されているスイレン科の一年生の浮水性の水生植物の「オニバス」の自生を確認いたしました。

2016年9/6 三重県農林生産部 みどり共生推進課現地調査

オニバス(鬼蓮)は、夏に巨大な葉を水面に広げ、大きな葉は直径2メートルにも達するそうです。(なばなの里のオニバスは最大50cm~60cm程度)主に「ため池」に生育し、近年は極端な富栄養化や、ザリガニやカメなどの天敵による影響で、生育地が全国で減少しているとのこと。2016年9/6現在、なばなの里の中央の池全体で139株の生育を確認。三重県内で自生しているのは、三重県では「なばなの里」だけで、全国でも非常に珍しく貴重な「オニバス」となります。(※三重県農林生産部 みどり共生推進課現地調査済み)

桑名市多度町の事例

【オニバス】:三重県桑名市多度町の用水路では2004年当時、生育は確認できなかった。《保護対策》生育地は保護されても、発芽する条件が失われている場合もある。用水路の底にたまった泥を撹拌(かくはん)し発芽を促す必要がある。多度町のオニバスは地元有志により保護栽培されている。

なばなの里

平成16年(2004年)当時、環境保護に積極的に取り組む活動の趣旨に賛同し、野生株から採取した種子3株を「なばなの里」に植え、2016年現在、139株を確認できるまでに生育しました。「なばなの里」は、オニバス再生に希望の光が見えてくるよう、今後も豊かな自然や美しい花々、尊い植物を守り、次の世代に残していくための取り組みをつづけています。

希少種「オニバス」三重県・なばなの里】生育中の絶滅危惧2類に指定されている大変貴重な「オニバス」。大型の浮葉性一年生の水草で、植物全体に鋭い尖った表面のトゲや細かく入ったシワなどがあり、開放花は紫色で半開き状態で咲き、晩秋に大型のとげの多い果実をつけます。8月後半ごろから9月末にかけ、紫色をした花を咲かせ、浮遊生の種子をつけ、水面に浮遊性のピンク色の種が浮いている姿を観ることができます。オニバス(鬼蓮)はスイレン科の一年生の浮水性の水生植物であり、環境省レッドデータリスト 絶滅危惧Ⅱ類(VU)。夏ごろに巨大な葉を水面に広げ、大きな葉は直径2メートルにも達するそうですが、なばなの里のオニバスは大きくてもまだ50cm~60cm程度です。2016年9/6現在、池全体で139株を超える生育を確認。三重県内で生育していて、鑑賞できるのは、なばなの里だけ。もちろん、日本中でも非常な珍しいオニバスなんです。やや富栄養化した水の流れのない「ため池」に生育し、近年は極端な富栄養化や、ザリガニやカメが天敵で、生育地が減少しているとのこと。平成16年(2004年)当時、環境保護に積極的に取り組む活動の趣旨に賛同し、野生株から採取した種子3株を「なばなの里」で育て、2016年現在、139株を確認しました。オニバス再生に希望の光が見えてくるよう、少しでも寄与できれば、これに優る喜びはありません。
「なばなの里」は、今後も豊かな自然や美しい花々、尊い植物を守り、次の世代に残していくための取り組みをつづけてまいります。
この機会に、美しい「なばなの里」へ、みなさまのお越しを心よりお待ちしております

お問い合わせ

なばなの里 花卉園芸課 TEL:0594-41-0787 

三重県農林生産部 みどり共生推進課 野生生物班 TEL:059-224-2578 / FAX:059-224-2070

資料・引用

環境省生物多様性センター・いきものログ・オニバス

三重県総合博物館 ホーム―ページ内の記事より抜粋はこちら

三重県 オニバス保護指針 三重県 農林水産部 みどり共生推進課 野生生物班

第20話 絶滅の危機にひんする弱きオニ・三重県環境生活部文化振興課県史編さん班

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